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日本薬科大学からのお知らせ(鴻巣市のみなさまへ)

癒しの苔、その魅力にフォーカスします!

 本学のさいたまキャンパス敷地内は、山野草から木々に至る様々な植物に囲まれ、ちょっとした森林公園の気分を楽しむことができます。植物というとどうしても目が向くのは、お花を付けたり、実を付ける植物たちですが、ふと足元に目を向けるとそこには、絨毯を一面に敷き詰めたかのようにふかふかとして、瑞々しい深緑の苔が目に飛び込んできます。苔は、肥沃でなくても雨の滴と木漏れ日から降り注ぐ微弱な太陽の光を受けて育ち、不毛な土を埋め尽くして幻想的な雰囲気を醸し出してくれます。

 ところで、皆さまは「ボタニカル」という言葉をご存知でしょうか?英語では「botanical」となり、「植物由来の~」という意味があります。ファッションや美容、健康食品にその言葉が活用されていることから流行に敏感で健康志向が高い女性達の間でちょっとしたボタニカルブームが起こっています。このブームにあやかる形で巷では、観葉植物、多肉植物、エアプランツなどをご自宅で飾る方が多くなってきました。植物に癒しを求めるのは、いつの時代も変わらないのですが、中でも最近人気が高くなっているのは「苔」だそうです。苔といえば、一般に、観葉植物というより、庭の芝生代わりや、盆栽や接ぎ木に使う「苔玉」のイメージが強いのですが、世の中にはこの「苔」なるものに癒しを求める女性が多いといいます。理科系女子の「リケジョ」、農学系女子の「ノケジョ」ならぬ、苔を愛する「コケジョ」がいるそうで、様々な種類の苔を水槽に入れて育てて繁茂する苔を日々眺め、癒される女子だそうです。

 本学でも秩父の山に魅せられそこに自生する苔を愛した女子学生がいました。薬学部在籍時代、秩父の森を豊かにする活動にも参加したのをきっかけに、自分たちも何か活動できないかを考え、秩父苔を販売することを思いつき活動を始めました。学生達の有志を募り「苔逢わせ」というサイトを立ち上げて、学園祭をはじめとする様々なイベントで苔のテラリウムを作って販売し、その収益のすべてをNPO法人秩父百年の森に寄付して樹木(カエデやキハダ)の植林を手助けしています。秩父地域に限らず、本学が所在する伊奈町でも町内にあるカフェにご協力をいただいて、苔テラリウムを飾ってもらい、定期的なメンテナンスを介して地域住民との触れ合いを行ってきました。この活動と意思は彼女が卒業した後も後輩たちに受け継がれ、その活動が続いています。

 このように、苔を通して地域とかかわり、やがて卒業して学びの地を離れることになっても、大学時代の良き思い出と活動が脈々と息づいていくことは、大変素晴らしいことです。

 決してきれいな花をつけるわけでも食べられるわけでもない「苔」ですが、何故ここまで人を魅了するのでしょうか? そう考えると、とても不思議です。

 外出がままならない昨今、窓の外を眺めて見える景色はちっとも代わり映えしません。

 無機質な部屋にこそ、愛らしい苔やお花を飾って植物を愛で、癒しを求めてみてはいかがでしょうか?

 

 本学学生が主催する「苔逢わせ」のサイトはこちら。※

 https://kokeawase289.wixsite.com/kokeawase

 

※目下、新型コロナウイルス拡散防止の観点から活動を自粛しています。